那珂川左岸の中流から上流域にかけての中央区南部から南区一帯は、油山山塊から派生して延びる丘陵部に当たり、かって百穴と呼ばれた横穴式石室 の古墳が数多くあった。しかし大部分が福岡城築城の際に石垣用に抜き去られ、今では高宮の寺塚穴観音古墳と太平寺古墳群がその面影を留めているにすぎな い。また、中央区桜坂では2基の前方後円墳が最近見つかっている。このほか那珂川流域前方後円墳群の一つである老司古墳が老司少年院構内にある。
この周遊コースは、西鉄大牟田線大橋駅を起点とし、古墳、古代の寺院跡など南区の文化財を探訪するものである。なお、コースの最後にあたる南区柏原に花畑園芸公園があり、自然と文化財を楽しむことができる。