博多湾内に浮かぶ西区能古島は、東西2km、南北3.5kmの南北に長いナスビ形の島で、全体が台地状を呈し、最高所の標高は195mである。 これまでの調査で弥生時代の遺跡や古墳群が見つかっており、奈良時代の『万葉集』には遣新羅使や志賀白水郎の歌のとして能古島の名が登場する。歌からはこ の島に防人が配置されていたわかる。平安時代には牛牧が置かれ(『延喜式』)、1019の刀伊の入冦の時には大きな被害を受けた(『朝野群載』)。近世の 能古島は廻船の基地として栄え、また福岡藩の鹿狩りの猟場であった。
現在の能古島は、島の南部に能古島博物館、北部の也良崎に能古島アイランドパークが整備されており、周遊コースは歴史とロマンに浸り、島の自然を楽しむ1日コースである。島へは姪浜港からの市営渡船で約10分。