西区の海岸部は姪浜、小戸、生ノ松原、長垂海岸、今宿松原へと続き、瑞梅寺川河口の今山下に至る。さらに河口を渡り今津、長浜、小田浜、唐泊と 続き、博多湾の西側を限る。海岸部は岩山と海岸砂州で形成され、前者には長垂海岸のペグマタイト岩脈、玄武岩製石斧を製作した今山遺跡、後者には貝塚や元 冦防塁などがあり、かって港であった今津や唐泊には往時の繁栄を物語る神社仏閣がある。
また、近世以前は大きな入江であった瑞梅寺川北岸の 元岡から桑原一帯には、縄文時代の貝塚、さらにはその奥の山地頂部には中世の山城がある。この周遊コースはJR下山門駅を起点に唐泊までの海岸部を通る コースと、今山遺跡から分岐して元岡方面に向かう内陸部のコースを設定した。前者は今宿から西浦まで自転車道が整備されており、健脚の方は自転車を利用 し、西浦から志摩町の桜井神社経由で元岡方面の史跡見学もできる。