
Collection No. 164
鐶座金具 (古墳)
- 分類
- 鉄・金銅製品
- 時代
- 古墳
- 遺跡名
- 金武古墳群7次・席田青木1次
古墳の石室から、金属板に環状部品を取り付けた鐶座金具が見つかることがある。金具の裏面に、木質の痕跡が認められるものもあり、その付着状況から木棺への使用が想定される。夫婦塚古墳の花形鐶座金具は、裏面に木質が残っており木棺への使用を示す好例である。また、席田青木遺跡の場合は、鐶径が5センチを超える大型品で他地域では奈良県の牽牛子(けんごし)塚古墳(斉明天皇陵推定地)からの出土例もあり、鐶座金具が出土した古墳の被葬者は、畿内では貴人級、畿外では地方豪族級までの身分が想定されている。いづれにしても被葬者は高階層の身分であると考えられており、金武や席田の地域もそのような人が治めていたのかもしれない。