
Collection No. 71
不明滑石製品 (中世 11から12世紀頃)
- 分類
- 石器・石製品
- 時代
- 中世
- 遺跡名
- 博多遺跡群・箱崎遺跡ほか
滑石は最もやわらかい鉱物の一種である。加工が容易なことから、古来より様々な道具の素材として使われてきた。九州でも福岡県篠栗町や、長崎県西彼杵半島などの産地が知られている。
弥生時代や古墳時代にはネックレスに用いる小さな玉や、子持ち勾玉などに用いられ、その後、中世になると、熱伝導率や保温効果などから鍋などの生活用具にも用途が広がっていく。
そんな滑石製品の中に、謎の資料がある。直径1.5から2.5センチほどの窪みが付けられ、窪みは1つのものと、2つ、中には4つのものがある。これらがすべて同じ用途に使われたのかは分かららない。
中世の貿易都市であった博多遺跡群と、その隣の箱崎遺跡から最も多く出土しているが、他にも博多区の雀居、西区の橋本榎田、更には早良区の東入部といった遺跡でも見つかっている。