油山観音(正覚寺)
紹介文
臨済宗東福寺派。山号は東油山。もと東油山の座主坊泉福寺。
天平年間(729~748)西域僧清賀上人の開基と伝え、油山の地名は清賀上人が胡麻で油を作り諸寺に送ったことによるという。建久2年(1193)鎮西上人聖光が入寺し一山を指導した。西油山の天福寺と並んで僧兵を擁して栄え、盛時には360の僧坊が立ち並んでいたとされるが、天正年中、兵火にあい全山炎上し観音堂が残るのみとなったという。
元禄7年(1694)に再建され、寺号を正覚寺とした。油山観音で知られる聖観音坐像は、平安時代の作で国指定の重要文化財。境内入り口に立つ新羅式石門は、黒田忠之(二代藩主)建立の桜門の跡に明治23年(1890)に立てられた門で、古代朝鮮から伝来した石門作りの技法で建立されたものという。
油山の懐に抱かれた境内は、晩秋頃には、境内の楓や大銀杏の紅葉が美しい。
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