東林寺・万葉歌碑(韓亭)
紹介文
今津湾を西に回りこんだ糸島半島の東岸に、唐泊港がある。天然の良港で、古くから韓泊、能許の亭と呼ばれ知られていた。この港を見下ろす山腹に、臨済宗妙心派の唐泊山東林寺がある。文治三年(1187)宋から帰国した栄西禅師によって開かれたとされ、宋の東林寺に立地が似ているところから寺名としたと伝えられている。
境内の一角、博多湾・今津湾を望んで、万葉歌碑が立っている。天平八年(736)に新羅に渡った遣新羅使一行が詠んだ歌である。筑紫館(後の鴻臚館)を出発し、荒津の浜から船出して韓泊に到った遣新羅使が、都を偲んでつくった歌を刻んだもので、歌人鹿児島寿蔵の揮毫による。
「からとまり 能許の浦波 立たぬ日は あれども家に 恋ひぬ日はなし」万葉集巻15・3670所収
貝原益軒が『筑前国続風土記』に「小高きところに立たる寺なれば、遠望朗かにして佳景の地なり」と記した風景は今も変わらない。
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