奈多の志式座

紹介文
志式神社の一の鳥居をくぐった、境内右手に建つ農村舞台で、通称「志式座」と呼ばれている。正面通し1間、背面2間、切妻造、桟瓦葺で、正面と両側面に出桁庇を取り付ける。舞台裏と左右が楽屋・道具置き場となり、上手に太夫座、下手に常設の花道を有する。
明治28年(1895)粕屋郡猪野の猪野大神宮境内にあったものを移築し、昭和23年(1948)に茅葺を桟瓦葺に葺替えている。現在は4月1日の初老賀祭と7月19・20日の祇園祭で使用されている。奈多の祇園祭は「万年願」として、一年も欠くことなく江戸時代以来芝居の奉納がなされてきたといわれている。
このような農村舞台は、以前は各地に見られていたが、現在市内に残るのはこの志式座だけとなっている。
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