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今宿青木獅子舞 西区

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指 定 市指定
区 分 民俗文化財
種 別 無形民俗文化財
所 在 地 福岡市西区今宿青木416 八雲神社
時 代 現在
所 有 者 今宿青木獅子舞保存会

紹介文

 今宿青木の獅子舞も、元岡・宇田川原と同型の、旧糸島・早良郡下に流布していたと見られる演劇的要素の強い獅子舞である。
 伝播の経路は詳かでないが、現在残されている小太鼓(破損して使用不能)の銘に「文久三年(1863)十一月吉日」とあり、近世末期にはそれが存在していたことを裏付けている。その後、第2次大戦中に一時中断、戦後に復活をみたものの、後継者がいなくなって昭和33年に休止状態になっていたのを、地区組織である青栄会の発起によって昭和50年に再び復活、正月元旦に村氏神の八雲神社に奉納して、それが現在まで継承されている。そのほか、五穀豊穣祈願の祭典や落成式その他の催しに招かれて上演してきた。獅子は2人立ち1頭、囃子は太鼓1人に笛3~4人、唄はなく、口上を太鼓打ちがつとめ、演目によって1人~3人の演技者が登場する。演目は、①門付 ②猿と獅子 ③獅子の餌拾い ④郎八 ⑤郎八の獅子打ち ⑥源丞の餅搗き ⑦あやとり ⑧鬼女の8種目があったが、⑦と⑧は現在行なわれていない。各演目の内容は元岡・宇田川原のものと大同小異なので省略して、口上の一部を集録するにとどめる。
 ①門付 太鼓打ちが口上をのべ獅子が舞う。
 白金黄金をくわえおろして あなたのお倉に舞やおおさめ候ときは いついつまでもいつまでも 獅子はあなたのお家の 祝い獅子なあれば お家繁昌と祝うたーり (道囃子で引込む)
 ②猿と獅子 猿が三番叟を踊り獅子とたわむれる。 太鼓打ちの口上。
 奉賛やれや 奉賛やれや 寿びやれや 寿びやれや 先にはやらじと
 お猿さんが山行き 尻振ってかようたり おまねき おまねき 獅子と猿とは仲がよいよい 猿と獅子との楽の遊び そおらつった そおらつった 獅子はあなたのお家の祝いの獅子なあれば お家繁昌と祝うたーり
 ③獅子の餌拾い ござの上の米を獅子が拾う。太鼓打ちの口上。
 こまかり こまかり 只今より獅子の鶴の餌拾い 只今より獅子の楽遊び 獅子がいまよりしばらくおなぐさみ 獅子はあなたのお家の 祝いの獅子なあれば お家繁昌と祝うたーり (道囃子で引込む)
 (以下 略)
 なお、「郎八」は元岡の「もぐらの髪剃り」にあたり、「獅子打ち」も萬作太郎に代わって郎八が出るなど、部分的な相違は見られる。
 毎年、正月1日に地元八雲神社境内で舞っている。

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