板付遺跡②

紹介文
板付北小学校建設の前に、運動場部分の約2,500㎡の発掘調査を実施した。
南北に細長い板付丘陵の北の端に当たるこの地点は、弥生時代前期から中期(約2,400年前頃または約2,800年前頃から紀元前1世紀まで)の生活跡や墓地の遺構が数多く見つかっている。
弥生時代前期には袋状竪穴(ふくろじょうたてあな)(貯蔵穴(ちょぞうけつ)=収穫物(しゅうかくぶつ)を貯蔵する地下倉庫;穴倉)が合計108基築かれた。
これらの穴倉が使われなくなる弥生時代前期の終わり(約2,300年前頃)には、細長い板を組み合わせた木棺墓(もっかんぼ)や長方形の土壙墓(どこうぼ)52基、甕形の土器を組み合わせた甕棺(かめかん)墓63基などからなる墓地となり、弥生時代中期の半ば(約2,100年前頃)まで続いている。甕棺墓には小型で小児用(しょうによう)のものが多く、子供の死亡率が高かったことがわかる。遺体に添える副葬品はほとんどない。
国指定の史跡『板付遺跡』に近いこの地点は、弥生時代の「板付“むら”」の移り変わりを知る貴重な資料を提供しています。
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