夫婦塚二号墳
紹介文
江戸時代に著された『筑前国続風土記付録』に「(金武村)乙石の北二丁斗に石窟二あり、共に口は南にむかへり」と記された2基の古墳で、現在は1基だけ(2号墳)がその墳丘をとどめている。昭和53年に1号墳の石室と墓道の一部および2号墳の石室が、2004年に1号墳と2号墳の周溝が調査されている。
1号墳は明治時代末開墾されて農地になっているが、発掘調査で1号墳の東北40mに横穴式石室の腰石部分が残存していることがわかった。石室全長は10.5m。しかし、昭和53年の調査後に石室の石が抜かれており、現在石室は残っていない。周溝内側で一辺約22mの方墳である。
2号墳は周溝内側で一辺約35mの方墳である。墳丘の高さは、約4.5m。全長11.5mの複室の横穴式石室が、南側に向かい開口する。玄室は各面を1石ずつの花崗岩の巨石で組み上げたものである。石室はほぼ完全に残り、現在も中に入ることが可能。
2基とも6世紀終わり頃の築造と考えられる。2号墳は市指定史跡で、墳丘北側に説明板が立つ。
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