福岡城潮見櫓
紹介文
現在、福岡城下の橋門(県指定「福岡城大手門」)南に接して、二層の櫓が立つ。これが、県指定「福岡城潮見櫓」である。 潮見櫓は、そもそも三ノ丸北西角(福岡城の西端角の土塁の内側)に建てられたもので、遠く玄界灘、博多湾の形勢を望み、海上からの防禦を担った。
本櫓は、大正の初め浜の町の黒田候別邸に移された。戦後、同地が検察庁に譲渡され、櫓が解体されるに当たり、福岡郷土博物館建設委員会の手により旧位置に再建されることになったが、ここは当時米軍によってモータープールに使用されていたので、昭和31年同委員会によって現在地に復元されたものである。
しかし、平成3年の福岡市文化財保護審議委員会委員佐藤正彦氏(九州産業大学教授、いずれも当時)による調査で、福岡城月見櫓を移したと伝えられていた崇福寺仏殿の小屋組みから、潮見櫓を移したことを記した棟札が発見された。これにより、潮見櫓の本体は、崇福寺に移築されていたことが明らかとなり、本櫓の本来の名称は不明となった。
一方、太鼓櫓(伊之助櫓、古時打櫓、本丸裏門櫓とも記載される、本丸裏御門の西に立つ二層の櫓)が浜の町の黒田家別邸に移されたという記事もあり、本櫓が太鼓櫓であったという可能性も考えられる。
櫓の様子をYouTubeで紹介しています。(3次元計測・株式会社テクノブレイン作成)
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