正平廿一年銘梵字板碑
紹介文
松島公園の一画にあるコンクリート造の堂中に据えられている。扁平に加工された砂岩製の板碑である。頭部は、向かって右上方から左下方へ斜めに仕上げられている。下部は左隅が欠損しており、銘文の一部も欠失している。
残存している高さ38.5cm、幅27cm、厚さ6~8cmを測る。
正面上郡の直径13cmの円柏の中に、「バク 釈迦如来」の種字を陰刻している。下方には、3行にわたって以下のような銘文が陰刻されている。
右造立如件
聖中禅門
正平廿一年七(以下は欠失しているが、月日がそれに続くと考えられる。)
正平廿一年(南朝の年号1365年)の銘により造立の時期を14世紀後半にもとめることができる。1336年の多々良浜の戦で敗れた南朝方の戦死者に対する供養塔であろうか。
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