貞和七年銘梵字板碑

紹介文
天台宗向春山宗栄寺の墓所に所在する。玄武岩製の板碑で、残存高41.5cm、最大幅23.5cm、厚さ8.7cmである。『筑前国続風土記拾遺』に「野石二ツ有、一ツは貞和七年妙行云々の文字梵字等有」と紹介されている。上部の円相にバク(釈迦如来)、アン(普賢菩薩)、マン(文殊菩薩)の釈迦三尊の種子が刻まれている。
「貞和七年辛卯四月十」「妙行」などの銘文が残る。貞和七年は北朝年号であり、観応の擾乱(1351~1352)で追われた、足利直冬方に属した「妙行」なる人物にかかわる供養塔と考えられる。
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