名島の檣石
紹介文
東区名島の名島神社境内の海岸に露出する珪化木である。これはカシ属の樹木の幹材が珪酸分に置き換えられてできた化石で、古第三紀漸新世前期(約3500万年前)に形成された砂岩・礫岩層を主とする志免層群名島層とよばれる地層にはさまれて横たわる。この幹の珪化木は輪切りにされた9個のブロックに分離し、その大きさは直径56~60cm、長さ50~140cmである。それらは互いに直接するかまたは140~197cmの間隔をおいて縦に並び、その配列方向は東北一西南で、周囲の地層の走行(N60°E)に平行である。満潮時にはほぼ水没する。付近の地層からは、カシ属などの木の葉の化石が産する。
別名を帆柱石ともいい、神功皇后の三韓出兵のさいに使用された船の帆柱が化石になったものだ、という伝説がある。円柱状の岩が15mにもわたって直線状に伸びた様は、いかにも帆柱をしのばせる。
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