若八幡宮の力石
紹介文
力石とは力だめしをする石のことだが、その由来は神霊の依坐である石を持ち上げることで豊凶・天候・武運等の神意を伺う石占の信仰に遡ると言われている。又、米一俵分の重さを担ぎ上げる力が成人の資格と考えられ、それを証すために用いられた力石もあった。しかし、やがて本来の意味を失い、若者の力自慢の道具と見られるようになっていった。本力石は若八幡宮本殿横の末社(白鬚神・恵比須神・稲荷神を祀る)左手の砂地に寝かせて置かれている。
法量・石質等
銘文(正面陰刻銘)
「奉納 東都本所
木村與五郎
力石 持之
西町上
世話人中
文政十三年
寅 正月」
石質 花崗岩
法量 72.5×49.5×25.0cm
重量 180.2kg
本力石は文政13年(1830)正月、西町上(現博多区店屋町)の世話人によって奉納されたものである。現在は若八幡宮に置かれているが、もとは西町上の楊池神社にあり、明治42年(1909)福博電気軌道開業のため楊池神社が若八幡宮に合祀された際に現在地に移されたものと考えられる。
本力石を持ち上げた木村與五郎は、文政8年(1825)3月大坂難波新地で行われた「江戸力持」興行引き札にも見える江戸の力持ちである。
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