絹本著色仏涅槃図                                             
                                    
                
            
            
            
            
                            
                 
                                    紹介文
称名寺は、福岡市内に三か寺ある時宗寺院の一つで、元応3年(1320)に創建された古刹である。山号は金波山。寺名は、同寺を建立した博多の称阿・名阿父子の名にちなむという。
称名寺は、創建当初、息浜南端部にある片土居に所在し、別名「土居道場」とも呼ばれた。明治期末からの道路拡幅に伴う区画整理に伴い、大正後期より漸次境内の各施設を馬出に移し、現在に至る。
 
本図は鎌倉時代~室町時代、14~15世紀(箱書「徳治二年」〈1307〉は制作年の可能性を残す)に制作されたものだと考えられる。上方から俯瞰する視点で、縦長の画面に描かれる。中央に八本の沙羅双樹に囲まれた宝床が配され、その上に釈迦が横たわっている。宝床の周りには菩薩や弟子、天部などの会衆が悲嘆を示し、その下には様々な動物が集まっている。上空には満月が浮かぶ。その下には雲がたなびき、摩耶夫人が下界へ参じている。
銘文によると、本図は徳治2年(1307)に制作された後、文明13年(1481)、文亀3年(1503)、慶長7年(1602)、宝暦4年(1754)に修理されたと解釈できる。
文明13年、文亀3年の再興銘にそれぞれ「肥前国彼杵郡」「肥前国高木郡」という地名が見えており、現在の長崎県南部地域に伝来していたと推定できる。その後、遅くとも慶長7年(1602)には熊本県玉名市の蒼園山願行寺に伝来していた。称名寺へ移されたのは、願行寺が無住化に伴い、称名寺関係者が住職として派遣されていた明治・大正期のいずれかの時期と推測される。
 
市内では数少ない中世仏画の佳品であり、古くから九州に伝来したことが分かることも貴重である。
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