金錯銘大刀
紹介文
元岡古墳群G群6号墳(7世紀前半)から出土した鉄刀。通称、庚寅銘大刀(こういんめいたち)。
出土直後の透過X線撮影で、刀の背に文字があることが判明した。
その後、慎重に保存処理を進め、金象嵌の19文字の銘文があらわれた。銘文は「大歳庚寅正月六日庚寅日時作刀凡十二果□(錬カ)」(めでたい庚寅の年の庚寅の日にたくさん鉄を鍛えてこの刀を作った)と読むことができる。
当時の暦とみられる元嘉暦において正月六日が庚寅となる西暦570年に作られた刀であると考えられている。
茎には柄のものと見られる木質の痕跡や目釘が残るが、刀身には木質の痕跡は認められないことから、鞘には納められず、抜き身のまま副葬されていたと考えられる。
この古墳には、数十年ほどの間に5人程度の人が埋葬されたと想定されている。大刀のほか、副葬品一式(金属製品、玉、須恵器や土師器)が、国の重要文化財に指定されている。
庚寅銘大刀 ~最新技術を駆使した文化財の保存処理~
https://youtu.be/w0yyTcxYfWs
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