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飯盛山出土瓦経 西区

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指 定 市指定
区 分 有形文化財
種 別 考古資料
所 在 地 福岡市早良区百道浜3-1-1(福岡市博物館)ほか
時 代 平安
所 有 者 福岡市ほか

紹介文

瓦経は、粘土板に経文を刻み、瓦のように焼き締めたもので、通常30㎝前後の方形である。
日本では、平安時代後期になると、経典を後世に伝えるため、地下に埋納する経塚が盛んにつくられた。紙に写経した紙本経を筒形の容器に入れて埋めるのが一般的だが、紙は朽ちやすいため、瓦経が作られたと考えられる。
主として12世紀代に集中し、これまでに全国で40例程度が確認され、分布の中心は西日本にある。
飯盛山瓦経は、江戸時代、明治20年前後、明治22年(あるいは24年)、大正13年の数回にわたって出土している。
特に大正13年には、山頂で祈雨祭を行った際に、400点以上が出土したと記録されている。
紀年銘、願文を記したものがあり、永久2(1114)年に、造営されたことがわかる。また、僧俗21名以上の人名が確認でき、この中には鎌倉時代の史料に在地領主としてあらわれる壬生氏の名も見える。
瓦経の内容としては、法華経、無量義経、観普賢経、仁王経、般若心経、阿弥陀経であり、297枚が埋納されたと考えられる。
発見当時から散逸が著しく、現時点では、完形品12点、破片157点の所在が確認できるだけである。
瓦経の発見事例が全国的に少ない中で、年代の明らかなものとしては全国で8例しかなく、きわめて貴重な文化財であるといえる。

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