三筑遺跡
紹介文
三筑中学校建設の前に校舎の西側と運動場の中央部の2地点を発掘調査し、弥生時代・古墳時代、さらに中世の水田跡と水路や井堰(いぜき)がよく残っていた。
水路は蛇行(だこう)しながら南から北へ流れ、水路の両側に水田が開けている。水路と水田の境の土手には、立木の出土から樹木の植わっていたことがわかっている。水路には20~30mごとに井堰が設けられ、水を貯え、井堰の上流にある水口(みなぐち)から水田に水を引き、水尻(みなじり)から次の水田へ流すというように、現代と変わらない水管理が行われていたことが分かった。水田面には当時の人々の足跡が残っており、水口で収穫を祈って祭りをしていた跡も見つかっている。
また、水田や水路から鍬などの木製農具、木製槽(もくせいふね)(盛付用の鉢)、祭祀用(さいしよう)の木製鉾(もくせいほこ)などの木器や稲を穂刈(ほかり)した石包丁、収穫を祈る祭りを行って捨てられた弥生時代から古墳時代の土器(弥生土器、土師器、須恵器)などが出土している。調査地区の南側には、遺跡がそのまま保存されている。
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