福岡の歴史と民俗

水稲耕作の伝来

板付遺跡環濠集落

 最初の大きな画期は紀元前四世紀頃の水稲耕作の伝来で、日本最古の二重環濠が発見された博多区の那珂遺跡板付遺跡がその代表的な遺跡です。稲作の開始は、それ以前の縄文時代と弥生時代を分ける大きな画期となり、統一国家が形成される原動力になりました。稲作の伝来ルートについてはいろいろな意見がありますが、朝鮮半島南部と密接な関係があったことは確実です。紀元前二世紀頃までは朝鮮半島との交流が盛んに行われ、そのことを示す朝鮮製の青銅器が墓に副葬されますが、早良区の吉武高木遺跡や東入部遺跡など福岡市内の遺跡が群を抜いています。