卑弥呼の鏡と前方後円墳
第3の画期は紀元四世紀前後で、前方後円墳が造られる時代だといえます。紀元239年に邪馬台国女王の卑弥呼が魏に朝貢し、明帝から「親魏倭王」の金印を授けられるますが、この時、同時に与えられた鏡が三角縁神獣鏡と言われています。この鏡は、東区の香住丘古墳・名島古墳・天神森古墳、博多区の那珂八幡古墳、西区の若八幡宮古墳などの前方後円墳や早良区の藤崎遺跡などから出土しています。邪馬台国の所在地についてはまだまだ論争が続いていますが、市内の初期の前方後円墳の分布状況や三角縁神獣鏡鏡の出土は、邪馬台国あるいは大和政権との密接な関係を示しています。