2 大型建物の復元
復元案
遺跡の発掘調査をおこなっても、弥生時代の建物がそのまま発見されることはありません。したがって、当時の建物の様子を知るためには、柱穴の位置やその中に残った柱材やその痕跡などから、柱の並びや大きさを考え、建物の構造を復元するという方法をとります。しかし、建物の上部構造については、遺跡の調査で発見された建築部材、国内外に現存する建築物や絵画資料などの考古学的・建築学的知見をもとに、類推するしかありません。
写真は大型建物の復元想像模型です。模型では高床式の建物となっていますが、平地式の建物を想定する案もあります。また、発見された柱穴自体が、複数建物の柱穴が重複したもので、同じ場所で数回の建て替えが行われたとする解釈も提示されています。今後ますます研究が進展し、新たな発見が積み重ねられることにより、今とは異なる復元案が提示されるかもしれません。