東区三苫付近から志賀島まで延々12キロにわたり砂丘が続き、博多湾と玄界灘を画している。この砂丘はその昔宗祇法師(連歌師、 1421~1502)や細川幽斎(戦国時代の武将、1534~1610)が愛でたように、まさに「海ノ中道」と呼ぶにふさわしい美しい景観をなしている。 ここには万葉集に歌われた製塩遺跡(海の中道遺跡)があり、またマリンワールドなどのレジャー施設もある。東を望めば、はるか前方にかっては船乗りたちの 山見航法の目印ともなった立花山がそびる。
この周遊コースは、この立花山と海の中道の基部付近の文化財を組み合わせたものである。基部にあたる三苫付近では、最近発掘調査が進み、弥生・古墳 時代の様子が明らかになりつつある。また立花山周辺は、東区の一区一美事業として歴史と自然を生かした整備が行われている。コースが広域にわたり、立花山 に登ると一日のコースとしては無理がある。2、3回に分けて、文化財だけではなく豊かな自然とふれあいながら、じっくりとまわりたい。